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│楽│学│の│会├┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬┤第│221│号│
└─┴─┴─┴┬┘│メ│ー│ル│マ│ガ│ジ│ン│└┬┴─-┴─┘
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楽学の会ホームページ https://gakugaku.main.jp/
楽学の会メールマガジン2025年7月号をお届けします。
あだち区民大学塾の2025年5月・6月講座の開催報告です。
(なお8月のあだち区民大学塾講座はありません)
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┃も┃く┃じ┃
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●●あだち区民大学塾 開催報告(5月、6月)
・千住宿開宿400年講座 「千住宿400年の人と歴史」
・中世古文書講座 中世人の昇進・裁判
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あだち区民大学塾講座 開催報告(5月、6月開催講座)
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★★★★ 千住宿開宿400年講座 「千住宿400年の人と歴史」
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5月8日・15日・22日・28日の4日間にわたり開催された。定員50人で募集したが、
応募者は110名であった。抽選により57名に受講券を発行した。
出席は第1回51名・第2回49名・第3回45名。第4回は現地学習で街歩きのため2組に
分けて実施し、午前は21名・午後は23名で第4回合計は44名であった。
応募者が多く、半数しか受講できなかったので、千住宿400年の今年中に、もう
一度同じ内容の講座開催に向けて、区や生涯学習センターと協議を進めたい。
講師は「安藤昌益と千住宿の関係を調べる会」事務局長の矢内信吾氏。
第1回は「千住宿の成立と発展」として、千住宿の役割や整備の状況と農産物や
物資の集散地となって江戸四宿で最大の人口を抱え、文化活動も盛んであったこと
が述べられた。又、宿場の役割リ・仕組み・活発な文化活動など街の変遷が紹介
された。時代と共にまちは南に拡大され、仲町・河原町・橋戸町が加わり、更に
現在の荒川区の中村町・小塚原町が加わり、それぞれ北組・中組・南組と呼称され、
「大千住」と言われるようになった。近郊には日光東照宮の大棟梁の甲良家に
徳川家より1万坪の別荘地が与えられ、甲良屋敷が設置された。
第2回は「千住宿の文化と医学のお話」として、甲良屋敷を譲渡された田村藍水
は「雲和亭」と名付け、人参や本草栽培を行った。藍水の弟子・平賀源内は5回の
「薬品会」を開催した。又、千住宿で人体解剖を行った杉田玄白と解体新書。
安藤昌益の「自然真営道」が千住で発見されたいきさつについて詳しく解説された。
昌益の医学を継承した川村寿庵と真斉の親子・橋本玄益・佐藤元萇など。更に
東大卒業後に父親の橘井堂医院のある千住に居住した森鷗外の千住とのかかわりや
佐藤元萇との関係について解説された。
第3回は「千住の文化人たち」として、「甲良家の人々と甲良屋敷」では徳川家
に登用された甲良家が日光東照宮の創立や補修を担当したこと。
田村藍水は甲良家から屋敷を譲渡されて朝鮮人参を栽培し、藍水の弟子に平賀
源内がいて「薬品会」を開催したことなどが重ねて紹介された。
松尾芭蕉は1689年に千住から「奥の細道」の旅を出発したこと。矢立初めの句は
「行春や鳥啼き魚の目は涙」とも「鮎の子の白魚送る別れ哉」とも言われている。
その他「千住酒合戦」「寺子屋・郡雀堂」「内田銀蔵」「河合栄治郎」などが
紹介された。
第4回は、現地学習で「千住を歩く」。北千住西口→本陣跡→勝専寺→河合
栄治郎生家跡→森鷗外橘井堂跡→千住問屋場跡→慈眼寺(「自然真営道」発見の
橋本家墓地)→佐藤元萇藁園跡→内田銀蔵生家→千寿小学校跡→甲良屋敷跡・田村
藍水雲和亭跡(千寿常東小学校)→東京電機大前。約2時間半、前3回の講義で話題と
なったゆかりの地の街歩きを行った。
<受講者のことば>
・歴史を複眼的、立体的に研究されてきた成果の一端を三次元的に構築され、質的
にも大変素晴らしい内容で、すごく感銘を受けました。そのレベルは博士論文の
発表会とも感じられました。
・医学誌の視点から千住宿における主要人物の存在がよくわかりました。従来、
杉田玄白や平賀源内の名前はよく知られていますが、今回の講義で安藤昌益、
佐藤元萇など詳しく解説していただき彼らの役割を初めて知ることが出来ました。
・「森鷗外と千住」「名倉医院の歴史」にも興味を持ちました。
・足立にゆかりの江戸時代の人々が大勢いたこと、東京の田舎と思っていたら
ずいぶん賑やかなところで愛着がわきました。
・引っ越してきた昨年より、歴史がありそうだなあと思って、あちこち歩き回って
いましたが、今回の講座で、いろいろなことが知れて良かったです。講座で得た
知識を夫に話しましたら、夫も千住に大きな興味を持ったようで、「千住宿歴史
ウオーク」を買い求め読んでいます。などアンケートにご意見を頂きました。
医学に関連した情報が多かったので、受講者の千住宿のイメージとずれがあるかと
おもわれたが、逆に今まで知らなかった千住の一面を知ることができて、かなり
良い評価になっているようである。
矢内講師は令和2年度に「千住の文化人 安藤昌益から佐藤元萇・森鷗外へ」の
講座を担当していただいたが、今回は「千住宿400年講座 『千住宿400年の
人と歴史』」として5年間のご研究の進捗と千住宿400年の歴史を興味深く講義
していただいた。改めて感謝の意を表したい。 (糸井史郎)
講座開催報告はこちら ↓
http://gakugaku.main.jp/lect/lect01d-250508-senjukaijuku400y.html
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★★★★ 中世古文書講座 「中世人の昇進・裁判」
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6月8日・15日・22日の日曜日に生涯学習センター研修室1で開催催されました。
講師は高梨真行氏(宮内庁三の丸尚像館主任研究員・足立区在住)
応募者は41名。受講者、延べ91名でした。
現代人にとって歴史上の有名な事件や人物のエピソード、武将の活躍など、
その実際や実像を直接・関節的に伝えてくれるものが古文書と呼ばれる文献です。
今回は中世における制度に着目し、公家たちの「昇進」や各種の「裁判」に
おける判決に関する古文書を取り上げ、文書行政の姿にアプローチします。
第1回「中世公家の出世願望∼申文」
【公家の昇進】
(貴族の位階・官職) 律令の規定により朝廷に仕える官人(公家)は30ランクに
分けられる。(位階)
【公家の家格形成と極官】天皇の成人前の代行者として政治を行う(摂政)成人後
の天皇の政務を補佐する(関白)。摂政・関白に就くことができる北家御堂流は
他の公家との家格は江戸時代まで絶対的になる。一般公家はそれぞれ昇進できる
官位が固定(極管)。
【昇進会議】位階は叙位儀と官職は除目でそれぞれ公家の昇進が考課される。
その叙位・除目に際して公家たちは、有力者に対し推薦文(挙状)や自己推薦文
(申文)で昇進を狙う。朝廷の人事考課は功労によるので後輩が先輩を昇進で追い
越されることは恥辱であり、極官までは昇進しないと家としての面目が保てない
との意識があった。本日の申文の古文書は、あの歌聖と知られる藤原定家です。
その自筆申文は文字を正しく伝わるように一字一字を開け、敢えて中国風の言い
回しで高い教養を表して切々と昇進を訴えている。
第2回「中世人の訴訟提訴~申状」
【中世の訴訟】土地の領有や諸職などの権利を廻っての争い(相論)は非常に多く、
示談ですむことが一般であった。公家の裁判は、その地域の慣習法による判断で
実像に即した公家法の整備が進められ、法解釈の専門貴族による「明法道」の
成立となる。鎌倉幕府も公家法を基に武家法の基礎とした。本講座の申状は
地頭職の大河戸隆行氏が分割相続を続ける中で、所領が細分化された背景が
読み取られた。
第3回 「中世武家権力の裁判と判決―武家裁許状」
【中世の相論(訴訟)での審議】鎌倉幕府の訴訟は、訴訟者が申状とそれを証明
する文章をつけて問注所に提出する。それを評定衆が論人(被告)に対して訴状
の内容を回付して通知し反論の有無を問うもので、3回繰り返す「重文章」
「重陳情」と呼称され裁判は長引いた。
【裁判の種類】
・所務沙汰 所領や年貢に関する相論・訴訟の裁判
・雑務沙汰 所領、年貢以外の民事関係の相論・訴訟の裁判
【中世の訴訟の問題点】
武家・公家及び地方の公権力(神社・寺)にも法廷を持ち各法廷で判決が出さ
れた。各法廷は自身の法廷での判決結果を他の法廷に通告しない。敗訴した側は
違う法廷に訴訟案件を持ち込み提訴する。各法廷は自身の法に拠って受理不受理
を決める。いわば中世人は、自分にとって有利な法廷を恣意的に提訴していたと
いえる。結果、同一案件が、数十年以上継続される事態が多発して、信長・秀吉
時代の法整備まで続いた。
<受講者のことば>
・中世の昇進・裁判は現在と関係がないと思っていたが、今日まで影響があること
がわかり中世が身近に感じられるようになりました。
・自分ではなかなか読むことができない古文書。先生の読み下し文や解説がわかり
やすく面白い。第1回の藤原定家、歌人として有名な人物との認識しかなかったが
彼も役人として家の存続を担うための努力は好ましかった。
楽しい講義を有難うございました。
・資料がとても丁寧に作られておりわかりやすかった。講義は興味深いもので
良かったです。 (渡辺秀子)
講座開催報告はこちら ↓
http://gakugaku.main.jp/lect/lect01d-250608-chuuseikomonjo.html
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楽学の会(がくがくのかい)からのお知らせ
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◆「楽学の会」では会員を募集しています。<急募>
「楽学の会」は、平成8年5月に結成された全国でも数少ない学習ボランテ
ィアグループです。この活動は、生涯学習の推進を目指して、区民に学び
の機会を企画・提供し、生涯学習センターとの連携・協働による講座・講
演会を行い、「地域の学ぶ人々の支援と、自らの学び輝きを目指す」を理
念としたボランティア活動です。
平成15年4月より、NPO法人として活動していて 22年目を迎えました。
「あだち区民大学塾」の企画、運営を行っています
■当会も高齢化と会員の減少に直面しています、今後の事業継続の
ためにも会員を募集しています。
運営スタッフは講座の運営に参加:受付、司会、会場設営等担当
パソコン・ワードが打てる方を募集します
皆さん、余暇を利用して参加しませんか。自らが輝きます。
連絡先:楽学の会事務局 福田 哲郎 090-3207-8444
E-Mail:tefukuda2002@yahoo.co.jp
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●次号配信は、2025年7月初めの予定です
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発行者:NPO法人 あだち学習支援ボランティア 楽学の会
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